How to Choose

ノンシリコンシャンプーの正しい選び方
— 成分表示の読み方から

「ノンシリコン」と書かれていれば安心、というわけではありません。洗浄成分がマイルドかどうか、オーガニック成分が本物かどうか、不使用成分はどこまでカバーされているか——。この記事では、成分表示の読み方から5つのチェックポイントまで、ノンシリコンシャンプーの正しい選び方を解説します。

最終更新: 2026年3月5日 | 調査:ノンシリコンシャンプーの選び方の教科書 編集部

自然光に透けるセージの葉の繊細な葉脈

ノンシリコンシャンプーとは

定義

ノンシリコンシャンプーとは、ジメチコン・シクロペンタシロキサンなどのシリコン(シリコーン)を配合していないシャンプーのことです。シリコンは髪の表面をコーティングして手触りを滑らかにする成分ですが、ノンシリコンシャンプーはそのコーティングに頼らず、洗浄成分や保湿成分そのもので髪をケアします。

メリット

  • 髪本来のボリュームが出やすい:シリコンの重さがないため、ふんわりとした仕上がりに
  • カラー・パーマの持ちが良くなる:コーティングがないため薬剤の浸透が均一に
  • 頭皮の毛穴が詰まりにくい:すすぎ残しによる毛穴詰まりのリスクが軽減
  • 髪の状態が正直に分かる:ダメージや乾燥がそのまま手触りに出るため、適切なケアができる

デメリット

  • きしみを感じることがある:コーティングがないため、洗い上がりに摩擦を感じやすい
  • ハイダメージ毛には不向きな場合がある:ブリーチや縮毛矯正で激しく傷んだ髪は、シリコン入りの方がまとまりやすいことも
  • 製品ごとの品質差が大きい:ノンシリコンでも洗浄成分が強すぎる製品もある

特に3点目が重要です。「ノンシリコン」は洗浄成分の質を保証しません。ノンシリコンであっても硫酸系やオレフィンスルホン酸系の強い洗浄成分を使っている製品は数多くあります。だからこそ、成分表示を読むスキルが必要になるのです。

成分表示の読み方 — 水の次に何が来るかが重要

シャンプーの成分表示は、配合量が多い順に記載されています(医薬部外品を除く)。ほぼすべてのシャンプーで1番目は「水」です。

ポイントは2番目〜4番目に来る成分です。これがシャンプーの「洗浄成分(界面活性剤)」にあたり、シャンプーの性格を決定づけます。

読み方の例:
水、コカミドプロピルベタインココイルグルタミン酸2Na、コカミドDEA…
→ 2番目・3番目がアミノ酸系・ベタイン系 = マイルドな洗浄力

水、ラウラミドプロピルベタインオレフィン(C14-16)スルホン酸Na
→ オレフィンスルホン酸が2〜3番目 = 洗浄力が強い

成分名に「グルタミン酸」「アラニン」「タウリン」「サルコシン」「グリシン」が含まれていればアミノ酸系、「スルホン酸」「硫酸」が含まれていれば洗浄力が強い系と覚えておくと便利です。

白い器に整然と並べられたカモミール、ローズマリー、ラベンダーなどの天然素材

5つのチェックポイント

パッケージの宣伝文句ではなく、成分表示で判断しましょう

チェック1:洗浄成分の種類

ノンシリコンシャンプーの洗浄成分は、大きく3つのタイプに分かれます。

シャンプー洗浄成分タイプ別の特徴比較
タイプ 代表的な成分名 洗浄力 特徴 採用製品(例)
アミノ酸系 ココイルグルタミン酸Na、ラウロイルメチルアラニンNa、ココイルメチルタウリンNa マイルド 頭皮と髪にやさしく、保湿力も高い。泡立ちは控えめなものもある japonmiel、ひまわり、haru、カウブランド
オレフィンスルホン酸系 オレフィン(C14-16)スルホン酸Na 強め 泡立ちが良く洗浄力が高い。「サルフェートフリー」と表記できるが実質強洗浄 &honey、ALLNA ORGANIC
硫酸系(サルフェート系) ラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸Na 非常に強い 泡立ち◎だが頭皮の皮脂を取りすぎることがある。ノンシリコンでもこの成分が入っている製品は注意 (今回比較の8製品では不使用)

注意したいのは、オレフィンスルホン酸Naの存在です。この成分は「硫酸」ではないため「サルフェートフリー」と表記できますが、洗浄力は硫酸系に近いレベルです。パッケージの「サルフェートフリー」だけで判断せず、成分表示を確認しましょう。

チェック2:不使用成分の範囲

「無添加」「フリー処方」という表記は法律上の定義がなく、メーカーが自由に使えます。シリコン1項目だけが不使用でも「無添加シャンプー」と名乗れるのです。

比較の目安として、8製品の不使用成分数を見てみましょう。

  • 12項目不使用:japonmiel(シリコン・合成香料・合成着色料・パラベン・硫酸系原料・石油系界面活性剤・動物性原料・TEA・MEA・PEG・遺伝子組み換え原料・旧指定成分)
  • 10項目不使用:haru kurokami スカルプ
  • 7項目不使用:ALLNA ORGANIC
  • 5項目不使用:カウブランド
  • 1〜3項目:&honey、BOTANIST、ミノン、ひまわり

不使用項目が多いほど良いとは限りませんが、自分が避けたい成分が入っていないかを確認する手がかりになります。

チェック3:オーガニック成分の有無と信頼性

「ボタニカル」「オーガニック」「自然派」という言葉には法律上の定義がありません。信頼性を見分けるポイントは以下の通りです。

  • オーガニック認証成分の数:成分表示で「*」マークが付いている成分がオーガニック認証済みであることが多い
  • 自然由来成分の比率:「自然由来98.5%以上」のように具体的な数値があるかどうか
  • 第三者認証の有無:COSMOS認証、エコサート認証など

今回比較した8製品では、オーガニック認証成分を配合しているのはjaponmiel(6種)とALLNA ORGANIC(3種)のみ。BOTANISTは「ボタニカル(植物由来)」を謳っていますが、オーガニック認証成分の明記はありません。

チェック4:香りの由来(天然精油 vs 合成香料)

成分表示の末尾を見ると、香りの由来がわかります。

  • 「香料」とだけ記載 → 合成香料(&honey、ひまわり、BOTANIST、ミノンなど)
  • 「ラベンダー油」「ティーツリー葉油」「オレンジ油」など具体名 → 天然精油(japonmiel、haru、ALLNA ORGANICなど)
  • 香料の記載なし → 無香料(カウブランド)

合成香料が悪いわけではありませんが、天然精油にはリラックス効果や抗菌効果など香り以外のメリットもあります。敏感肌で香りに反応しやすい方は、無香料か天然精油のものが安心です。

チェック5:コスパ(1mLあたり単価)

価格と容量だけ見ても実質的なコスパはわかりません。1mLあたりの単価で比較しましょう。

ノンシリコンシャンプー8製品の1mLあたりコスパ比較
商品名 価格(税込) 容量 1mLあたり 備考
カウブランド 無添加 ¥1,100 470mL ¥2.3 最安。シンプル処方
ひまわり リッチ&リペア ¥990前後 500mL ¥2.0 ドラッグストアで購入可
BOTANIST モイスト ¥1,540 490g ¥3.1 重量表記のため概算
&honey ディープモイスト ¥1,540 440mL ¥3.5 はちみつ保湿重視
ミノン 薬用ヘアシャンプー ¥1,628前後 450mL ¥3.6 医薬部外品
ALLNA ORGANIC ¥2,037 500mL ¥4.1 大容量オーガニック
japonmiel はちみつ ¥1,980 300mL ¥6.6 セット¥3,800。成分の質は最高水準
haru kurokami スカルプ ¥3,960 400mL ¥9.9 リンス不要。実質コスパは改善

haruは1mLあたり¥9.9と最も高価ですが、リンス・トリートメント不要のオールインワンです。トリートメント代を考慮すると実質コスパは改善されます。japonmielはセット(シャンプー300mL+トリートメント250mL)で¥3,800なので、トリートメント込みで考えるとバランスの取れた価格帯です。

タイプ別おすすめ

あなたの悩みや優先事項に合った1本を

乾燥肌・パサつきが気になる方

保湿力で選ぶなら

乾燥肌やパサつきが気になる方は、はちみつ系の保湿成分が充実した製品がおすすめです。はちみつには天然の保湿効果と抗菌効果があり、頭皮と髪の両方を潤します。

おすすめ製品:
&honey ディープモイスト(¥1,540/440mL)— 手軽にはちみつの保湿力を試したい方に
japonmiel はちみつシャンプー(¥1,980/300mL)— アミノ酸系洗浄+はちみつ+オーガニック成分で質重視の方に
敏感肌・頭皮トラブルがある方

低刺激で選ぶなら

敏感肌やフケ・かゆみが気になる方は、アミノ酸系洗浄成分余分な添加物が少ない製品を選びましょう。特に合成香料・合成着色料・防腐剤(パラベンなど)を避けたい方は、不使用成分の範囲を確認してください。

おすすめ製品:
カウブランド 無添加(¥1,100/470mL)— 無香料・5項目不使用、とにかくシンプル
ミノン 薬用ヘアシャンプー(¥1,628前後/450mL)— 製薬会社開発、フケ・かゆみの有効成分配合
30〜50代・エイジングケアに関心がある方

エイジングケアで選ぶなら

年齢とともに髪のハリ・コシが低下し、頭皮の乾燥も進みます。エイジングケア成分(はちみつ、ヘマチン、シラカバ樹液、リンゴ果実培養細胞エキスなど)が配合された製品を選びましょう。

おすすめ製品:
japonmiel はちみつシャンプー(¥1,980/300mL)— 日本ミツバチの蜂蜜+シラカバ樹液+オーガニック6種
haru kurokami スカルプ(¥3,960/400mL)— ヘマチン配合のスカルプケア、リンス不要
コスパ重視の方

コスパで選ぶなら

毎日使うものだから価格も大切です。アミノ酸系洗浄成分を使いながら、1mLあたりの単価が低い製品を選びましょう。

おすすめ製品:
ひまわり リッチ&リペア(¥990前後/500mL、約¥2.0/mL)— ドラッグストアで買えるアミノ酸系
カウブランド 無添加(¥1,100/470mL、約¥2.3/mL)— 無香料・無添加のシンプル処方

よくある質問

ノンシリコンシャンプーは髪がきしむと聞きますが本当ですか?
洗浄成分と保湿成分の配合次第です。アミノ酸系の洗浄成分を使い、はちみつ・シラカバ樹液・セラミドなどの保湿成分が充実した製品であれば、きしみはほとんど感じません。使い始めの数日は、以前のシリコンコーティングが落ちることで一時的にきしみを感じることがありますが、1〜2週間で髪本来の質感に落ち着きます。
「サルフェートフリー」と「アミノ酸系」は同じ意味ですか?
違います。サルフェートフリーは「硫酸系の成分(ラウレス硫酸Naなど)を含まない」という意味ですが、オレフィンスルホン酸Naのような強い洗浄成分は硫酸系ではないため、サルフェートフリーでも配合可能です。一方、アミノ酸系は「洗浄成分がアミノ酸由来」という意味で、洗浄力がマイルドなことを示します。サルフェートフリーかつアミノ酸系の製品が理想的です。
ノンシリコンシャンプーとトリートメントは同じブランドで揃えるべきですか?
必ずしもそうではありませんが、同じブランドで揃えると成分の相性が最適化されるメリットがあります。なお、トリートメントにはシリコンが入っていることが多いです(毛先の保護目的)。シャンプーがノンシリコンでも、トリートメントまでノンシリコンにこだわる必要はありません。頭皮に直接つけるシャンプーこそノンシリコンが重要です。

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